ホワイトハウス、イラン戦費として876億ドルの補正予算を議会に要求
ホワイトハウス、イラン戦費として876億ドルの補正予算を議会に要求
国防総省に670億ドル、うち210億ドルが弾薬補充。米農家に110億ドル、エボラ対応に14億ドルを充当
Summary
トランプ政権は6月24日、米イスラエルによるイランへの継続的な軍事作戦のため876億ドルの緊急補正予算要求を議会に送付した。国防総省分は670億ドルで、弾薬・兵器補充に210億ドル、作戦費に173億ドル、機密プログラムに121億ドルを充てる。別枠として、一部では関税報復に起因する通商混乱で打撃を受けた米農家に111億ドル、コンゴ民主共和国とウガンダでのエボラ対応に14億ドル、ニューヨークのペン・ステーション改修に10億ドル、イラン周辺の国務省大使館警備強化に3億ドルが計上された。今回の要求は9・11以降最大規模の単一の戦費補正予算となる。
The split
ホワイトハウスは軍事作戦の継続と枯渇した迎撃ミサイル在庫の補充に不可欠だと位置づけた。民主党議員の大半は戦争そのものに反対しているが、農業支援や国内インフラの抱き合わせが真っ向からの否決を政治的にコストの高いものにしている。戦争の目的と出口戦略を問い続けてきた共和党内の一部、特に上院グループは対応を分断している。国防総省による121億ドルの機密プログラム計上は軍事委員会の委員長から即座に精査を受けている。
By the numbers
- 876億ドル、補正予算要求の総額
- 670億ドル、国防総省分
- 210億ドル、弾薬・兵器補充費
- 173億ドル、軍の作戦費
- 121億ドル、機密国防プログラム費
- 111億ドル、米農家支援
- 14億ドル、エボラ対応費(コンゴ民主共和国、ウガンダ)
Why it matters
要求規模が議会の大半の戦費試算をはるかに超えており、停戦合意の期間中も軍事的なテンポが高止まりし、迎撃ミサイルと弾薬の枯渇が公表されているより深刻であることを示す。議会はジレンマに直面している。否決すれば重要な局面でのサプライチェーン劣化を招き、通過すれば終了期日を定めない戦争への財政的・政治的コミットメントを深める。農業支援の組み込みはホワイトハウスが長期的な交渉を想定していることを示唆する。
What to watch
- 上院多数党院内総務が60票を確保できるかどうか、そして採決で賛成・反対に回る民主党上院議員。
- 210億ドルの弾薬項目がラインメタル・RTXの新たな生産契約を誘発する時期と現場到達の速度。
- 補正予算がイラン戦争の累積財政コストをCBOのスコアリングを通じて公表を強制する点。
- 121億ドルの機密プログラム項目にゴールデン・ドーム宇宙レイヤーやTHAAD補充が含まれているかどうか。それが明らかになれば能力の欠缺を露わにする。